アメリカ国内の空港では、プラカードを手にしたパイロットが並び、静かな抗議活動を行っています。プラカードに書かれているのは「スケジュールを修正せよ!」「未来のパイロットたちが見ている」などのメッセージ。高給取りで人気の職種といわれるパイロットの間で、いま何が起きているのでしょうか?
↑働き過ぎてもう限界
現在、契約交渉を行っているのは、ユナイテッド航空、アメリカン航空、サウスウエスト航空のパイロット。彼らの要求は勤務スケジュールの改善とワークライフバランスです。
パイロットをはじめ、客室乗務員などは、仕事のために家を空ける時間がどうしても長くなります。アメリカでは、国内線でも長距離の場合、宿泊を伴う勤務になることもあるでしょう。あるパイロットは、月の半分は家を空け、クリスマスや家族の誕生日といった大切な日も休みを取れなかったと話しています。
もちろん航空会社の職員は、一般の人が休みの期間であっても働かなければならないこともあるでしょう。しかし、コロナ禍で大幅に従業員カットが行われた航空業界では、人手不足が深刻化。せっかく自分の勤務時間が終わっても、不足するパイロットをカバーするために、続けて勤務せざるを得ないような場合も多いそうです。あるパイロットの話では、以前なら1日、2日程度の出張で済んでいたのが、いまでは4日、5日と長期で宿泊を伴う勤務
米航空会社のパイロットが「働き方」を巡り抗議。航空券代の値上げの可能性も

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